【読書】その指導は、しない
こんにちは、ぽむぽむ日記のぷりごろうです。
教育関係の本で、「その指導は、しない」という本を読みました。
現役の小学校の先生が書かれていて、古くからある指導方法に疑問をもち、それらに対する筆者なりの考えが書かれています。
なるほど、面白く勉強になる本だなと思いました。
今回は、個人的に気になった部分を5つ紹介したいと思います。
<目次>
(1)授業中に水分補給はダメ?
「授業中に水を飲んではいけない」ルールの学級があります。何故でしょうか。
確かに、休憩時間に飲んでおく方が良いのはわかります。
しかし、夏場など喉が乾くのは自然なことだし、脱水や熱中症になっては困りますよね。
また、授業中に水を飲んでダメな理由が「先生に失礼だから」などのような場合は一番ひどいです。
筆者の学級では、自由に水分をとって良いことにしているそうです。
別の例では、「トイレに行っていいですか。」と許可を取るのも変ですね。
トイレくらい生理現象なのだから、自由に行っていいに決まっています。
むしろ、トイレに行かせないのは体罰です。
許可ではなく、「トイレに行ってきます。」と所在さえわかれば良いので、そのような言い方をさせるのが良いでしょう。
(2)黒板をノートに写す意味
先生が黒板に書いたことをノートに写すのは普通のことのように思いますが、それすらも疑問に思うのが筆者。
ノートを書くスピードは人それぞれだし、ノートを写しながら先生の話を聞くなど難易度の高すぎること。
聞くことは受け身だし、写すことも受け身。
そのような受動的な学習では内容が身につかないのだとか。
自分で考えて、内容を整理してノートにまとめるのが一番頭に入ります。
また、教師の自己満足の指導もダメなパターン。
よくあるのが卒業式に向けた指導。
完璧な姿を卒業生に求めるがあまり、厳しい口調になってしまいがち。
その指導は本当に子どものために必要なのか、ぜひ考えたいところですね。
(3)怒鳴る指導
「怒鳴る」と書くと、それはダメな指導だと多くの人が思うでしょう。
しかし学校現場では、大きい声で威圧的に子どもに怒鳴っている先生が少なからずいるものです。
先生もみんなと同じ人間なので、気持ちはわかります。
感情的になることもあるでしょう。
しかし、先生の身分は正確には「教諭(きょうゆ)」と言って、「諭す(さとす)」という字が入ります。
カッとなっても冷静さを保ち、諭してあげたいものです。
(4)真面目な子が損をしてないか
先生目線では、「気になる子」はよく見えます。
「気になる子」とは、他のことトラブルを起こしがちだったり、忘れ物が日常的になっていたりなど困っている子のことです。
そのような子ができるようになるには・・・と色々考えることでしょう。
しかし、その影には「真面目な子」がいます。
空気が読めて、先生の言って欲しいことがわかるような子。
真面目な子は我慢しているのです。
手がかからないからと安心することなく、どんな子にも目を配りたいものです。
(5)「ごめんね、いいよ指導」
子ども同士でトラブルがあると、一方の子は「ごめんね。」と言わせ、もう一方の子に「いいよ。」と言わせて一件落着。
こんな指導はよくありますが、意味あるのでしょうか。
親から何か言われた時に「謝って許しました。」と言い訳するためでしょうか。
こんな指導を続けていたら、子どもは「謝れば許してもらえる。」と間違った解釈をしてしまうかもしれませんし、許したくないほど怒っているのに先生に言われて許す言葉を言わされているだけかもしれません。
このような場当たり的な指導ではなく必要なのは「今度、同じような場面になったときにドラブルにならないようにどうすればよいか」と一緒に考えることではないでしょうか。
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めがね旦那@小学校の先生 (@megane654321) / Twitter
ここまでお読みいただきありがとうございました。
また気になる書籍があったら読みたいと思います。