【読書】元彼の遺言状
「僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る」
この一文が、本の帯に書いてあるだけで、
ミステリー好きの人は興味を惹かれるのではないでしょうか。
こんな奇妙な遺言状を残して、
主人公の元カレ=大手製薬会社の御曹司・森川栄治が亡くなった。
主人公で弁護士の剣持麗子は、
自分が犯人だという篠田という男の代理人として、
「犯人選考会」に参加することになった。
数百億円の財産を獲得しようと、麗子は篠田を
犯人に仕立て上げようと奔走する。
この物語、主人公の麗子のキャラがとっても魅力的。
「指輪のダイヤが小さい」と、交際相手のプロポーズを断ったり、
「ボーナスが少ない」と、勤めていた弁護士事務所を辞めてしまったり。
一見わがままに見えて、自分に自信があるからこそ
思ったことをはっきり言って行動に移す、そんな麗子に
憧れる部分がありました。
遺言状に関わる、栄治の周りの人々の複雑な人間模様は、
一所懸命理解しながら読みました(笑)
遺言状の謎が解けていくラスト2章は、
一気に読んでしまいました。
本当に他殺なのか、実は自殺なのか、
犯人は本当に財産を獲得することができるのか。
彼はなんのために、こんな奇妙な遺言を残したのか…
ミステリー好きの興味を惹くには、
十分な要素がいっぱい詰まっています。
個人的には、栄治の元カノたちが集まり、
仲が深まっていく様子も不思議な感覚でおもしろかったです。
この本を読んだ後、 「私も一生懸命、素直に生きたい!」
と思いました。
オススメの一冊です。
お時間あったら、ぜひ、読んでみてください(・ω・)
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